5年間の環境施策の総決算 令和元年版環境白書「滋賀の環境2019」が発行されました
(画像:琵琶湖)
滋賀県は、滋賀県環境基本条例で環境の現状や環境保全施策をまとめたものを、毎年発行すると定めています。それが「滋賀の環境(環境白書)」 です。
2019年度に発行された「滋賀の環境2019」は、A4版・88ページのカラー印刷で、表紙は成安造形大学に通う学生のデザインが採用されています。5500部が発行され、滋賀県庁内(環境政策課・県民情報室)や各地の環境事務所(南部・甲賀・東近江・湖東・湖北・高島)で無料配布しているそうです。また、県内図書館で貸出をしているほか、滋賀県ホームページ「滋賀の環境2019(令和元年版環境白書)」でも公開しています。
全11章のうち7章までは項目毎に「現況」と「課題及び今後の取組」がまとめられています。第1章「琵琶湖の保全再生・活用」には2018年度に起こった7月の豪雨、夏の猛暑、8月の台風21号、1月~の暖冬が琵琶湖の生物や水質にどのような影響を与えたのか図に表しています。
第5章「循環型社会」は2R(リデュース・リユース)、3R(発生抑制、再使用、再生利用)に触れ、レジ袋削減を食品売場以外にも広め、リユースショップ・修理店の情報提供も行うとしています。
8章以降は取組や研究の内容、成果が掲載されています。第8章「環境インフラ等」は下水道や浄化槽の整備状況をグラフや地図で説明し、進行中の事業を紹介しています。第10章「国際的な協調と協力」は琵琶湖の水環境保全で培った知識・経験を海外の水環境改善へ活用・連携する取組みの記載がありました。
巻末資料には滋賀や琵琶湖の特徴、環境の歴史、「第四次滋賀県環境総合計画」の進捗状況が掲載されています。「第四次滋賀県環境総合計画」は、2014年に定められた基本目標や目指す将来像を示したもの。
2014年~2018年の5年間の計画で、「めぐみ豊かな環境といのちへの共感を育む社会」を目指し、3つの基本目標で方向を示しています。「滋賀の環境2019」は最終年度である2018年の目標達成状況を掲載しており、5年間の滋賀県の環境施策の総決算とも言えるものとなっています。
2019年度~2030年度の12年間は「第五次滋賀県環境総合計画」が新たに決まっており、「琵琶湖をとりまく環境のめぐみといのちを育む持続可能で活力あふれる循環共生型社会」を目指し、「環境と経済・社会活動をつなぐ健全な循環の構築」を目標とする4つの施策の柱が設けられています。
ちなみに、環境省も「環境白書」を発行しています。環境基本法第12条に基づき環境の現状報告と翌年度の予定施策をまとめたもので、書籍出版だけでなく、環境省ホームページ「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」で全文が公開されています。また、「図で見る環境白書」「こども版環境白書」「マンガで見る環境白書」「環境白書CD-ROM版」が発行されているほか、広く一般に呼びかける「環境白書表紙絵コンクール」も行われて普及・啓発が進められています。
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京都の海のまちに生まれ、大学で千葉へ。一度は都内で就職するも、結婚を機に滋賀に住むことになりました。現在は彦根で一男一女を育児中。ママコーラス副代表など、新しいことにチャレンジしています。
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