内湖の再生にむけて 日本最大のビオトープ実験地「早崎内湖ビオトープ」
「内湖」とは、湖とつながっている沼や湖のことを指します。琵琶湖にもかつては49もの内湖があったそうです。しかし、そのうちの16は消失。それは、1943年~1971年にかけて農地として利用するために干拓・埋立が行われたからだそうです。内湖の水深は深くても2m程度、湖なので塩分もないため、農地として転用しやすかったのがその理由とされています。現在ある内湖は33 ヶ所540ha、すべての内湖は人の手が入って自然のものとは変わってしまっているそうです。
しかし内湖は、自然環境・生態系を守る存在として、琵琶湖の緩衝地帯として、また人の暮らしを支える存在としてその価値が見直されており、内湖再生にむけた取り組みがすすめられています。
その一つが「早崎内湖ビオトープ」。ビオトープとは、ギリシャ語で生物(bios)と場所(topos)を示す造語で、生物の生息空間という意味です。早崎内湖は1940年には91.9ヘクタールもあったそうですが、干拓によって消失。2001年からその1/5にあたる約20ヘクタールに水を貯め、内湖再生の実験が行われているとのことです。
画像:滋賀県「早崎内湖再生事業」
この「早崎内湖ビオトープ」は日本最大のビオトープ実験地だそうです。通常のビオトープの環境調査だけでなく、小学生や一般の方向けの動植物観察会を行ったり、飛来するコハクチョウの撮影会もおこなわれています。調査の結果としては、コハクチョウの飛来が年々増加し有数の飛来地となったほか、在来魚種等の生息が多数確認されたそうです。現在、2025年に北区の完成を目指して本格的な内湖化工事が進められているとのことです。この調査結果から、現存する内湖の保全や、他のかつての内湖の再生も進むかもしれません。
関連URL:滋賀県「内湖再生全体ビジョン」
参考サイト:weblioビオトープ
京都の海のまちに生まれ、大学で千葉へ。一度は都内で就職するも、結婚を機に滋賀に住むことになりました。現在は彦根で一男一女を育児中。ママコーラス副代表など、新しいことにチャレンジしています。
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