2020年2月~3月琵琶湖の水草からできた「水草たい肥」を無料配布
2020年2月~3月にかけて、県内各地で水草たい肥が無料配布されます。
関連サイト(配布場所詳細):滋賀県―琵琶湖の力で育てよう!~水草たい肥無料配布~
琵琶湖では国や県、個人や団体によって水草の除去が行われています。刈り取られた琵琶湖の水草は陸上でたい肥化され、今回のように年に1~2回一般に無料配布されます。水草たい肥は、化学肥料のない時代にはその原料となる水草を巡って争いが起こるほどの価値がありましたが、現代ではあまり利用されていないそうです。
水草は、適度な生息量であれば、水質浄化機能、魚類の産卵場・生息場としての機能があり、波を弱くして湖岸の浸食を防止したり、水草のある美しい景観をみせてくれたりもします。しかし、水草が増加すると、琵琶湖の景観は損なわれ、腐敗し悪臭を発するほか、流れた水草が琵琶湖疎水や取水施設の藻除け柵に絡ったり、漁業や船舶の航行にも支障をきたすこともあるそうです。
南湖では、1936年時点ではその生息量は望ましい量だったようですが、1994年の大渇水をきっかけに急激に増加。湖底の90%を水草が覆う状況にあるそうです。
水草の除去方法は、「表層部の刈取り」と「根こそぎ除去」の2つの方法があります。「表層部の刈取り」は、夏に大量繁殖する水草の早期解決のために刈取り専用船を用いて水深1.5mのところで刈りとる方法です。地形によっては、人の手で刈り取られる場合もあります。2020年7月23日~10月25日に滋賀県琵琶湖保全再生課が行った表層刈取りは108回。刈り取った量は2115.05tだったと公表されています。「根こそぎ除去」は、貝引き漁具を用いて刈り取られる方法。湖底環境の改善に有効で、寒い冬の琵琶湖でも計画的に実施されているそうです。
大量に繁殖した水草。新しい繁殖抑制方法や処理・利用方法が検討されており、滋賀県はその開発のために支援事業も行われています。※2020年度の募集は終了
参考URL:滋賀県―水草等対策技術開発支援事業

京都の海のまちに生まれ、大学で千葉へ。一度は都内で就職するも、結婚を機に滋賀に住むことになりました。現在は彦根で一男一女を育児中。ママコーラス副代表など、新しいことにチャレンジしています。
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