ホンモロコの産卵を守れ!!4月・5月伊庭内湖・西の湖に流入する川で漁が禁止に
(画像:滋賀イラスト素材「ホンモロコ」)
琵琶湖八珍にも選ばれているホンモロコは琵琶湖の固有種で、コイ科の中では一番美味しいと言われている高級魚です。
滋賀県「ホンモロコ」によると、以前は350tを超えていたホンモロコの漁獲量は1996年ごろから急激に減少。2008年以降は外来魚駆除の取り組みが進んだことで少しずつ増えつつあるようです。
琵琶湖の「ホンモロコ」は春にヤナギの根や水草で産卵し孵化後は沿岸で生活しますが、冬になると沖の深い場所で群れて過ごします。オス・メスともに1年で成熟して産卵期を迎えるそうです。
一方、琵琶湖の内湖である「伊庭内湖」「西の湖」に生息するホンモロコは、流入河川に遡上して産卵し、孵化した稚魚が内湖に戻り成長します。
滋賀県「ホンモロコ遊漁の現状について」によると、伊庭内湖・西の湖由来のホンモロコが琵琶湖全体の40~50%を占めているそうです。琵琶湖より春先の水温が暖かで餌も多く、外来魚駆除が進んでいること、産卵場所の河川が水位低下に影響されないことが理由として考えられています。
2012年~2015年に琵琶湖海区漁業調整委員会が、伊庭内湖と流入河川で産卵期1か月間禁漁する産卵保護を行ったところ、産卵数・稚魚数が大きく増加。その調査結果から産卵保護に取組むとホンモロコは約10~20%増加すると予測したそうです。
そこで、滋賀県は伊庭内湖の瓜生川・躰光寺川、西の湖の山本川、それぞれ一部区域を2020年4月1日~5月31日の間、全漁禁止にしました。違反すると罰金又は拘留若しくは科料に処せられるそうです。
他の魚介類もそれぞれ漁に制限をする期間が定められています。

京都の海のまちに生まれ、大学で千葉へ。一度は都内で就職するも、結婚を機に滋賀に住むことになりました。現在は彦根で一男一女を育児中。ママコーラス副代表など、新しいことにチャレンジしています。
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